第七章読了直後の感想

7章を5時間近くかけて読了してから…13時間が経過しました。
一日中考えをまとめていて…たぶんまだおかしいですが書いてしまいます。
批判したい部分と絶賛したい部分が頭の中でぐるぐるとしていて、
うまく分けられないのでつらつら書きます。意味不明個所はご容赦。
そのうち気が向いたら書き直すかもしれませんってことで。

今の心境を正直に表現するなら…
「もう遠すぎて…私には無理。さようなら〜」(誇張2割増し)
そう言ってさっさと逃避したい気分になりました。

いや…もうなんて言ったらいいのか…。
驚きの連続で、読んでいて飽きることはありません。
内容はともかく…そして受ける印象もともかく…(泣)

連城じゃないけれど、生理的嫌悪が読み進むうちに私の中で酷くなって
しまいました。
どんな文章でも水菜先生の思考のカケラなのだから読みたいんだよ〜っと
いう欲求と天秤にかけて、何度も投げたり中断したりしながら5時間も
かけて読破しました。
読破したってことは、私が読みたいという意思が強かったからなのですが、
これがもしも他の作家の作品ならば…途中で投げ出してしまったでしょう。

その生理的嫌悪を抱いた部分は…母子相姦の部分です。
もちろん、ケイのつぶやいたあたり。
人によっては平気な描写かもしれません。でも私にはかなり耐えがたかった。
かなり何でも平然と読めると思っていたけれど…どこか生々しく感じられた。
思わず眼をそむけたくなった。見てはいけないモノを見たという心境すらした。
読了したときにどこが印象的かと言われたらこの場面しか残らなかった。
ゆっくりと考えれば他の場面も思い出せるんだけれど、それほどインパクト
があったんだと思う。
嫌悪感の引き金はその部分が原因かな。
あとは、その後の新がキスしたりとか、ケイが意識のない連城にやった行動とか。
連城の寝室での場面とか、重ねていくうちに、繰り返し繰り返しケイが異常だと
強調されてきているようで…。
段々それに縛られてきてしまって、まだ嫌悪感がとれない。

読み終わってみれば、私はもう今までと同じ調子でケイを見ることはできない。
赤裸々すぎて、あの禁忌がリアルに感じられて…読むのが辛い。恐い。
ケイは「愛に飢えた子供」だと思っていた。
母親しかいなくて、でもその唯一の庇護者が事故で突然いなくなってしまって。
その代わりを連城に求めていたとしても、ケイが前巻までのところで連城に
されたがっているのは認めたくなかった。
多分、今にして思えば、ケイは肉体を結ぶ相手というか強要する相手を「庇護者」
として認識してるんじゃないか?
連城へは友情というよりも、庇護者を見ているのに近い気がしていた。
好きだから…という恋愛感情にしては不自然な感じで連城を求めていたような…。
それとも逆か。
ケイは肉体が反応するからこそ、庇護者だと感じているのだろうか?

とにかくケイが後ろ暗い過去を持ってるのはよくわかった。
なんて言ったらいいのだろう…
人の見た目のカッコよさの裏に秘められた暗い部分の…本来だったら描かれない
ような部分にあえて脚光を当てて書いているみたいだ。
誰も彼もが、本当はトラウマや陰を抱えて生きているんだと知らしめるように。
お綺麗な人間なんていないと思うけど、この作品にはやりすぎだよと思うくらい
には異常だと思う人が出てくる。
ケイがマザーファッカーでも、この作品の中では際立って異常だとは思えない。
連城でさえ、かなりの異常者だと思うけれど、それを言ったら新だっておかしい。
狂った人のオンパレードだ。
けれど演劇界という特殊な環境が絡んでいるせいで、私の日常生活からは、かけ
離れた生活をしている人を見ている感覚なので、現実感のあるようなないような…
奇妙な感覚がする。
とにかく、そういう人間の心理というか暗い欲望というか…そういう部分を表現
しようとしているのなら、それはそれで画期的な物語だと思う。

さて、連城についてをそろそろ語ろう。
前回から気になっていた安否。これは実はかなり楽観して読んでました。
よく考えたら連城が死ぬ訳がないんです。
彼はいつかケイと榛原による天国のような地獄のような瞬間を見て悶えるはず
なんだから…。(思い込み)
やっと榛原と知り合いになれたのに…まだ何も始まってないじゃないか、と。
だから絶対に生きていると思って、読んでいたんですけれど…。
衝撃的だったのは、意識不明と思われた連城の意識が「あった」という場面です。
動かしたくても動かせない。
もしかしたら…ずっとこのままかもしれないという絶望感。
「書きたかったんだなぁ…」という言葉をみて、連城が自覚したことで何かが
変わる予感がしました。
けれどこの男は、救いようがない。
ケイも謎だけど、連城の行動はその上を行く。何をするのかわからない。
行動読めない。見ていてハラハラする。

連城が榛原によって意識を取り戻したというのがショックでした。
何故、ケイでは駄目だったのか。何故、榛原じゃないと駄目だったのかと。
そう考えるうちに、私はどうやら連城とケイがくっつくことを期待していたらしい
と気がついた。
後半の部分で、連城が拒絶したときも惜しいとか無意識に思ったので…。

だから最後の榛原に対する連城を見て…次の巻を読むのが恐くなった。
姿を見ていた状態から、言葉を交わせる間柄になって、食事に行って、
家へ入れて、抱擁して…(以下略)
よく考えると親密なおつき合い…な過程を眺めているようです(笑)
実際には、命の恩人だったりとか複雑な事情が絡んでいるけれど…。
でも…薬はイカンだろう;;;
しかも愛するって…犯すではなくて!?
やっぱり愛してるのか…愛か…うーん。連城×榛原。うーん…。

ケイよ…もしも連城が好きなら新に対してちっとは抵抗してくれ〜。
榛原のところに行くな〜襲われるだろうが;;;

新は強い。新はスゴイ。新はカッコイイ。断然見直した。
成長したね〜今後も色々と楽しみな人だわ。
案外イイ人ですよね…。
でも新がキスを繰り返すのは…モラルがないみたいでかなり嫌だった。
まるでBLみたいで;;;(神紋がBLかどうかはひとまずおいておいて)

鈴木飛鳥…ある意味羨ましい人種だ。
連城のファンだとしたら、連城に強烈な印象を刻んでいるというだけで…
あそこまで連城に言われてしまった彼が、今度はどんな逆襲をするのか
ひそかな楽しみです。
多分、ストーカー体質ですよね。あの人…。
榛原の家に入る連城を目撃してたりたら楽しいかも…。

もうちょっと落ち着くまではこれ以上は無理。
…自分でもまだおかしいのがわかるので;;;

02.1.31UP


憂月研究室